PFI用語集 か行

索引

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か行

加速償却
法定償却率を超えた減価償却方法

BOT方式の場合に、民間事業者の所有する施設が契約期間内に償却しきれない残存部分を残さないようにする手法

格付け
(Rating)

企業の発行する社債などの債権、あるいは企業そのものの健全度・信用度等をランク付けしたもので、通常、債権の元利払いの確実性(デフォルトの可能性)を、投資家向けに特定の記号で表す。

貸出前提条件
(Conditions Precedent)

プロジェクトファイナンスやアセットファイナンスのローン契約においては、契約の調印後、規定された一定の条件が借入人によって成就されて初めて金融機関の貸出義務が発生する。という構造になっており、この条件のことを言う。

還元利回り
純収益(NOI)を元本に変換する際に用いる利回り。
純収益=元本×還元利回り。

介入権
事業に介入する権利

PFIでは、民間事業者に対する、(a)発注者(公共)による介入権、と(b)金融機関における介入権が考えられる

基本方針
公共再度のコストモデル。PFI提案の可否の判断材料となる。
PSCは、従来の手法により調達した場合に、契約期間全体を通じて公共に発生するすべてのコストを積算したもので、提案されたPFI事業が従来型の公共事業方式に比べ、より良いVfMが得られるか否かの評価を行う際に使用される。PSC算定にあたっての原則として、以下の3点が挙げられる。
①現在価値で比較する。
②現在価値への割引時点は、PFI入札で想定されている時期とどう時点とする。
③共通の割引率・インフレ率を用いる。
PSC=建設コスト+運営コスト+リスク調整
(PSCにおけるリスク調整とは、当初の見積もりよりもコストが高くなる恐れがあるケースを抽出して、定量的に評価したものを指す)
公共によるPSCの金額の開示の是非については、競争環境の程度により異なる。競争環境が十分に確保されていれば公表すべきであるが、競争環境が不十分な場合には、開示に慎重な意見もある。
また、公表する場合は、リスク調整前の数字とすることが推奨されている(英国国防省の場合)。その理由は、最終的に、民間事業者に移転されるのみを定量化することが目的であり、リスク調整前のPSCより入札金額が低ければ、リスクの定量化を行う必要がないことから、事前に公表する場合のリスク定量化が徒労に終わる可能性があることがあげられている。
なお、PSCはVfMを確認するための唯一絶対の基準ではなく、むしろ、審査の透明性を維持するための客観的指標として利用すべきものといえる。

キャッシュフロー
(Cash Flow)

事業活動による資金の流出入
PFIにおいては、プロジェクト・ファイナンスが導入される場合が多く、融資者に対する主な返済原資となるキャッシュフローの管理が最重要課題となる。
・行政財産 国の行政のために用いられる財産で、各省庁の長が管理するが、原則として処分(売却、交換等)や私権の設定は出来ない。具体的には、以下4種類。
①公用財産
(国の事務、事業または職員の住居のために使用される財産で、庁舎、国家公務員宿舎、国立病院などが含まれる)
②公共用財産
(国が直接公共目的のために管理する財産で、国有公園、広場、道路、河川等が含まれる)
③皇室用財産
(皇室の為に使われる財産で、皇居、御所、御用邸等が含まれる)
④企業用財産
(造幣局、印刷局、国有林野、アルコール専売、郵政の各特別会計で行う国の事業、またはこれらの事業に従事する職員のために使用される財産)

クレジット・クランチ
(Credit Crunch)

信用収縮→貸し渋りの状態

クレジットデリバティブ
(Credit Derivative)

債権の信用リスクを債権から切り離すデリバティブのこと

公共施設等
PFI法によって規定されるPFI事業で整備される社会資本。
①公共施設(道路、港湾、空港、河川、公園、水道、下水道、工業用水道)
②公用施設(庁舎、宿舎等)
③公益的施設(公営住宅及び教育文化施設、医療施設、社会福祉施設、更生保護施設、駐車場、地下街等)
④その他施設(情報通信施設、熱供給施設、新エネルギー施設、リサイクル施設[廃棄物処理施設を除く]、観光施設及び研究施設等
⑤上記施設に準ずるものとして政令で定めるもの

公共施設の管理者
PFI事業によって整備しようとする公共施設等の管理者である国、及び地方公共団体の長、または特殊法人・その他の公共法人

公務員再雇用制度
PFI方式の採用により職を失う公務員を再雇用する制度
英国におけるPFI方式導入に伴う公務員の雇用問題への対応策

固形化燃料発電
(RDF発電;Refuse Derived Fuel)

廃棄物から生成した燃料による発電

コーポレート・ファイナンス
(Corporate Finance)

従来型企業貸付の主流で、企業の信用力による資金調達

コマーシャル・リスク
(Commercial Risk)

利用者需要や料金等の変動によってもたらさえるリスク。マーケット・リスクと同義で使われることが多い。
公共から支払われるサービス・フィーが施設利用度合いと連動する場合などは、コマーシャル・リスクへの対処が事業成立の重要なカギとなる。

コミットメント・フィー
(Commitment Fee)

融資実行の約束の対価として貸し手が要求する手数料で、未実行融資残高の○○basis point(1bp=0.01)という決め方が一般的とされる。

コミットメント・ライン
(Commitment Line)

融資枠

コンセッション
(Concession)

民間事業者に付与される事業運営や開発にかかわる権利。
事業権、運営権

コンソーシアム
(Consortium)

協会、組合、連合
PFI事業の場合、複数の企業、団体で組織される事業主体

コンクリフト・オブ・インタレスト
(Conflict of Interest)

利益相反
ある主体が相反する複数の目的で事業に参画する場合、利益相反が生じる可能性がある。工事受注や設備の納入による利益獲得を目的とする請負業者が、事業利益を目的とする事業主体に参画する場合や、ファイナンスの貸し手が借り手である事業会社の立場に立つ場合がこれに当たる。
利益相反に対しては、プロジェクト・マネジメント手法などを用いた管理が求められる。

公募式プロポーザル方式
公募により提案書を募集し、あらかじめ示された評価基準にしたがって優先順位を決めた後、最優先順位のものと契約を締結すること。
随意契約の方法で、予定価格の範囲内で契約金額の交渉を行う。